17-セブンティーン-



おいおいおい!
真っ昼間からなにやってんだよ!

ってかあいつ…彼女いるなんて一言も…!

こそこそしやがって…

いやいいけどさ!

彼女の1人くらいいるだろうけどさ!

ってかなんで焦ってんだ俺?

にしてももっと堂々とやりやがれ!

こんなこそこそこそこそ…

くっそなんだこれ敗北感。

なにやってんだ俺。

いや何もやってないけどさ。


俺は思わず手で目をふせた。


そういやあの女の子…
見たことある…誰だっけ…?


えーっと…体育館だ。

確か、バスケの試合…だっけ。

そうだ、3年のキャプテンにタオルを渡してた…。


…キャプテンにタオルを渡してた…

キャプテンの…彼女…?


賢……!!!!!


俺はしゃがみ込んだ。


「だい、じょう、ぶ?」


俺の肩に優しく手がおかれた。
顔を上げずとも誰かわかる。


「保坂さんはさ、」

「うん?」

「知ってたの?」


俺が顔を上げると、さっきと同じ困った顔。

全て繋がった。


「さっき俺のこと止めたよね?」

「…」