おいおいおい!
真っ昼間からなにやってんだよ!
ってかあいつ…彼女いるなんて一言も…!
こそこそしやがって…
いやいいけどさ!
彼女の1人くらいいるだろうけどさ!
ってかなんで焦ってんだ俺?
にしてももっと堂々とやりやがれ!
こんなこそこそこそこそ…
くっそなんだこれ敗北感。
なにやってんだ俺。
いや何もやってないけどさ。
俺は思わず手で目をふせた。
そういやあの女の子…
見たことある…誰だっけ…?
えーっと…体育館だ。
確か、バスケの試合…だっけ。
そうだ、3年のキャプテンにタオルを渡してた…。
…キャプテンにタオルを渡してた…
キャプテンの…彼女…?
賢……!!!!!
俺はしゃがみ込んだ。
「だい、じょう、ぶ?」
俺の肩に優しく手がおかれた。
顔を上げずとも誰かわかる。
「保坂さんはさ、」
「うん?」
「知ってたの?」
俺が顔を上げると、さっきと同じ困った顔。
全て繋がった。
「さっき俺のこと止めたよね?」
「…」
