17-セブンティーン-



後ろめたいことは嫌だ。

悪いのは俺だ。

でももう関わりたくない。

きっと厄介事を押し付けられるようになって

いつの間にか厄介者扱いをされてしまうかもしれない。

保健室にしか居場所がないなんてことになったら?


お姫さまと宇宙人の顔…

なぜだろう、あんなに強烈な印象だったのに思い出せない。

ただ、俺を見る目が冷たかった。


あそこの住人は異様だ。


包帯を巻くと「お兄ちゃんまだ?」と里香の声がした。

「もういいよ」と声をかけると、ぱたぱたと小走りして寄って来た。


「痛かった?」

「ちょっとね」

「よしよし」


里香は俺の手を、優しく撫でた。
俺は里香の頭を撫でた。


「お兄ちゃんにあげる」


取り出したのは、キャラメルだった。

里香は俺を見上げてにっこり笑った。


「ありがと」


そのまま食べると、甘い味が広がった。

なんとなく、体が重く感じた。

寝転がって、瞼を閉じる。


考えるのが嫌になって、そのまま眠ってしまいたいと思った。