１７-ｾﾌﾞﾝﾃｨｰﾝ-

皆、席を立ちＨＲは終了した。
楽しい楽しい放課後だ。

賢と翔太は部活に向かい、俺もバイトがあるのですぐに立ち上がると、

麻生先生に呼ばれた。


「悪いけどこれ、保健室に持って行ってくれないか」


渡されたのは、先ほどクラス委員が配ったスケジュール表だった。

しかも２枚？


「保坂さんともう１人いるんだ。これから職員会議だからさ。頼むよ」


言うなりさっさと行ってしまった。


やっぱりまずい。
完全に仲良しって思われてる。


でもなんとなく、あの先生は逆らえない。

へらへら穏やかそうで何枚も上手だ。

現にプリント握って保健室前にいる俺。

俺。


深いため息をつく。


ガラガラガラ…


開けてすぐ、先生の姿を確認出来なかったので、入ってみると


「亜美ちゃん！？」


と俺の前に女子生徒が飛び出して来た。

思いっきり金髪で、髪を強めに巻き、頭に拳大のキラキラのリボンを着けている。

目はぱっちりつけまつげで強調し

爪は物が掴めるのかってくらいにキラキラピカピカ飾られて

その…あの…一言で言うと
姫っつうの？テレビでよく見る？