「おい、優実。いい加減にしろよ」 和史は、優実さんの手首を掴むと、部屋から出そうとした。 「何するの?私を追い出して、二人きりになりたい?」 「いちいち突っ掛かるなよ。オレも出るから」 ため息混じりにそう言うと、和史は、「ごめんな。奈子」 そう言って、出て行った。