シンデレラには、なりたくない!




「奈子ちゃん。帰ろう。和史さん、絶対に喜ぶから」


「でも…。こんな自分勝手な事、許されないよ…」



「お福さんに、先越されたな」


アパートの階段を上がってくる足音と共に、懐かしい声が聞こえた。