そんな私の手を取ったのは、和史ではなく、真ちゃんだった。 「いいな、和史。二度と顔を見せるな」 閉まりかけるドアを止めて、和史は私に向かって叫んだ。 「奈子、オレはお前が好きだ!絶対に守るから、戻って来いよ!」