フラフラと、引き寄せられる様に玄関へ行くと、 雨に濡れたのか、びしょ濡れの和史の姿があった。 「どうしてここに?車は?何で濡れてるの?」 思わず、駆け寄りそうになった私を、真ちゃんが引き止めた。 「帰ってくれないか?和史」