もう、私は冷や汗もの…。 とんでもない人の告白…、受けちゃったんだ。 「何を言ってるの?あなたは跡取りなのよ?分かってる?」 信じられないといった顔で、女将さんは和史を見上げる。 「分かってるよ。オレが跡取りだから、奈子と付き合うのに反対してるんだろ?」 「え?」 険しい表情の女将さんに、和史は言い放った。 「だったらオレ、この家を捨てる」