修学旅行が終わって
久々に学校がスタートした
「お母さん、行ってきます」
いつもと変わらない朝だったが、足取りが重く感じた
はあ…こんなんじゃ駄目だってわかってるのに…
どうしようも出来ない自分が腹立たしい
「みなみ!」
この声は、千佳?
「千佳??」
「みなみっ…昨日はごめんね?私、みなみの役にたとうとおもって…」
「そんなことないケド、私こそごめん」
二人で謝って
二人で泣いて
二人でいっぱい笑った
「ねえ。千佳?」
「うん?」
「私ね、この前、悠斗の部屋にいったじゃん?」
「修学旅行の時?」
「うん、その時、悠斗が私のこと瑞希って読んだの…ショックと怒りが込み上げてきたの…わけも分かんないのに涙が止まらないし…」
千佳は私の顔を見て
心配そうな表情を浮かべている
「そーだったんだ…それはショックだよね?」
うん、と うなずくと千佳は
ぎゅうっと私のことを抱きしめた
「ち…千佳!?」
「大丈夫…私が付いてるから、もう泣かないで?」
千佳…私、今…やさしい言葉
かけられると、涙…とまらなくなるよ…
「あ…ありがとっ…」