ぼーっと(というより,木村の事を思い出したり)しながら,ベードワの音階を吹いてたら紗南が後ろからわっ!って驚かした。


「顔真っ赤」

気味悪くニヤニヤしながら言う紗南。

「嘘!?」
「木村と何かあったんでしょ?」

流石,紗南。
なんでもお見通しってやつだ。

「うん…」
「何々!?どんな事あったん!?」

興味しんしんな紗南の綺麗な瞳で見つめられると正直,照れる。

美人すぎるよー,紗南、と心中で叫びながら,ゆーじに言われた事や告ろうと思った事全て話した。

すると紗南は…

「おめでとう!!
脈アリだね♡
うちもアイツにそう言われたいな…」

アイツ…!?

「アイツって…!?」

と訊くと紗南は口が滑ったとでも言うような顔をした。

「うちの好きな人。
福田。」

福田って…

ダレ?