【完】好きじゃない。






「ってか、あれはあんたがバカなだけじゃん」

「そうだけど! 普通、心配してくれてもよくない?!」

「はぁ…。椎葉も可哀想なこと…」

「? なに」

「別に。ってか、あんた今日日直」

「ああ!! もぅ、律早く言ってよ!!」

「あんたが早く気づけばいいでしょ」

あたしは何も言えず、ダッシュで職員室まで日誌を取りに行った。

「お前なぁ…あと散布んでHRが始まるぞ」

「…ごめんなさい」

「ったく…。ん? 日直お前だけだっけ?」

うっ…。

実は、日直は毎日2人ずつ。

あたしと…椎葉、だったり。

「椎葉はどうした」

「ぁー…トイレです」

もう、いいや。めんどくさい。

「はぁ? まぁいい。ほれ、日誌。あと、今日の放課後は罰として雑用だ」

「…はぁーい」

椎葉には知らせないでいよう。

雑用を2人ってのは、絶対に嫌だ。