【完】好きじゃない。






「バカすぎでしょ…」

「だから、誰に言ってんの?」

「三吉の周りにいる野郎ども」

「…意味わかんないんだけど」

「いいよ、わかんなくて」

「…何それ」


あたしは少し呆れながらも、作業を開始する。


そして、下校時刻になった。


「椎葉…帰るでしょ?」

「おぅ」

「じゃあ、あたし先生に…し…ば?」


急に、背中に温かい体温を感じる。


なに…??


「ごめん…ごめん」


なんで謝ってんの?



椎葉に後から抱きしめられている、そう理解した時には…



あたしの唇が椎葉の唇に塞がれていた。