あれから、特に変化はなかった。 あるとすれば、椎葉とあんまり話さなくなっただけ。 「ねぇ、佳奈。いいの…?」 「なにが?」 「だって、あんた椎葉のこと…」 「…いいの。これで…」 少し椎葉の方に目を移す。 椎葉はたくさんの女の子に囲まれている。 これで、いいんだ――。 これで…。