映画が始まり、あたしは椅子に寄りかかる。 始まって、少し時間が経った時だった。 …なんか、左手…。 さっきから、左手をものすごい触られている。 最初は、椎葉かと思ってた。 けど、椎葉は右。 左は…知らないおっさん。 左手を膝の方に移動すると、また左手を無理矢理触ってくる。 もう、映画どころじゃない。 どうしよう…っ。 怖い…っ!! 椎葉は映画に集中してるし…頼れる場合じゃない。 そんな事を思いながら、目を瞑ったときだった。