「佳奈〜椎葉いるよ〜」 「へぇ」 「…ほんと、嫌いなんだね」 「何を今更」 あたし、三吉 佳奈。 運動音痴で、顔もブサイク。 勉強だけが取り柄の女です。 「ってか、あんな奴を好きになる理由が知りたい」 「あんな奴って…いちよう、学校の王子様だよ?」 「王子様? 悪魔の間違いでしょ」 「おいおい…」 親友の、前田 律は苦笑い。 あたいとは違い、 スポーツ万能で、顔も美人。 ただ、勉強ができない。 あたし達は、正反対なんだ。