「キレー…」

「なぁ、知ってるか? オリオン座と、さそり座の話」

「えっと…オリオンがさそりに刺されて逃げてるんだっけ?」

「そんな感じ! …俺はさそりかも」

「は?」

「ずっと、佳奈を追いかけてた」

「///」


顔を赤くするあたしを、椎葉は楽しそうに笑う。


「…ストーカーじゃん//」

「そうかもっ」

「認めてるしっ」

「ずっと、追いかけるよ。何年経っても、何十年後も、何百年後も、嫌われたって、








俺は佳奈を追いかけるよ」








あまりにも、真っ直ぐな瞳で言うから、





思わずみとれてしまった──。