「さっ、遊び行くかっ」

「今日はカラオケいきたい~」

「よし、歌うぞ!」


友情がずっと続けばいいのに。
美風はそんな事を考えながら、
教室を後にした。



電車で10分。
スクランブル交差点のある、繁華街はいつも人で賑わっていた。

その中に立つと、美風は孤独を感じた。

本当にこのまま私は一人ぼっちなのかもしれない、と。

由美はきっと俊くんと付き合うだろう。

そしたら、きっと由美とは会うのが減ってしまうだろう。
美風はそんな事を考えていた。

「ふうちゃん?」

「うん?何?」

「うちらずっと一緒にいようね。」

「由美…それってあれ?愛の告白?」

「そう、親友からのね。」

「ありがとう。ずっと親友でいようね。」


二人は小学校からの友人だった、
中学も一緒、高校も同じ所に決めた。

家も近くで親同士も仲が良い。


美風と由美は喧嘩も沢山して、仲直りも沢山した。

かけがえのない友人だからこそ、
幸せになってもらいたい。

俊くんはきっと由美を大切にしてくれるだろう。


ふと美風はそんな事を考えていた。