悲観する私は、そのまま俯いていた。




…けれど。


「……。大丈夫よ。」




ふと、優しい声に反応して雪姉の顔を改めて見ると…。


少しだけ、困ったような顔をしてたけど、雪姉は微笑んでいた。


「だてに20年、家族してきた訳じゃないわよ。時間をかけて今の私達がある。今回のことも、同じこと。親達が反対する理由なんて、正直言って今はないもの。二人とも、成人したんだし、大人よ?」





「……………。」


「ほら、泣かないの。時間はいっぱいあるんだし、考えなさい。私は、あんた達の味方よ。」


雪姉の手が、優しく私の頭をなでる。




いつも、そうやって慰めてもらっていた。