…階段を上る音が聞こえる。




私はその場で膝が崩れた。


涙が溢れて、もう、何も見えなかった。




だって、仕方ないじゃない?


私達がきょうだいだってことは事実で。


血のつながりがないからって、それは変わる訳じゃない。




「……うっ…うぅ…」




ごめんなさい、陽日。


私は、傷つくのが、壊れるのが、怖い。