「っだあ..ビックリした」 何だ何だ、勝ったんか? 和也が顔を上げて 俺に問いかける 「わかんねえ、」 俺はそう言い 少し背伸びをするが 背伸びしたって見えない ことには変わりない なのにやってしまう 前に視線をおくると 瑠ヵを含んだ 固まっていた女子達が ハイタッチをしてきゃあきゃあ言ってる 「瑠ヵ―っ」 勝手に、勝手に欲望が 言葉に、口から、 瑠ヵの名前を呼んでいた 瑠ヵと接する機会を 口から手が出る勢いで待っていた 俺の身体は自然現象みたく呼んでいた