その和也の声に 少し前で小柄な身体を 背伸びしながら 野球を見ていた瑠ヵも向いた ぽかん、とした目つきで こっちを幼稚園児みたく じぃ―、と見つめていた 「あちぃ―、死ぬ―、」 「おめぇ、うっせぇってば」 ついに座りだした和也に 俺は呆れながら 瑠ヵの視線を気にしていた ――うぉおおおお!! 野球場から声援が聞こえて 皆がそっちに向き直る時 俺はふ、と視線を向ける 瑠ヵはもう野球場に 気をとられていた