「あのさ、佐藤。」

「ん?何。」

「メアド、教えて欲しいんだけど...........。」

「あたし、機種変する予定だから、変えてからメールするから、そっちのメアド教えて。」


紙とシャーペンを差し出すと、スラスラと書き上げる。
自分のメアド書くの結構慣れてるんだね、君は。
結構、メアドの数字とか、複雑なのに。


「はい。」

「ありがとう。じゃあ変えてから送るね。」



同じクラスの男子。
名前は、何つったかな。


てか、あたし、機種変する予定なんて無い。
さっきの男子に貰った、メアドが書かれた紙も今、即捨てた。

だって、初めからメアド交換する気なんてないし。

あたし、あいつとろくに喋ったことないよ?
なのにメアド交換て。

あたし嫌いなの。
男って。