「…っ」
戸惑い、言葉を止める津坂。

…うん。
大概がこんな反応、かな。
そう思った時、

「…うん、」

憐れむわけでもなく津坂は
私の返答に対して、
優しく微笑んで
「そっか。」
短く肯定をした。

「…………………。」思わず目をみはってしまった。
彼は、肯定をした。
素直に、受け入れた。
踏み込むでもなく、
退くでもなく。

空気が許すならば、器のドデカイ漢やー、と口笛を吹きたくなる。
やらないけど。

妥協したのか、それ以上首をツッコムのが嫌だったのか。それとも他に、思うところがあったのか。

いずれにせよ。

「…へぇ」

新鮮で、面白そうなやつ

そう思った。

「じゃー俺帰るわ。あ、家まで送るぜ?女の一人歩きは危ないだろ」
何もなかったが如く、る準備万端で気遣う水貴。

「…俺も送るよ。コイツは逆に不安だし」「どーゆー意味だコラ」
じゃれる二人。
断る理由もないので「お言葉に甘えよう」
と帰り道の同行を受諾した。