重なる平行線

「なっはっは、大丈夫ですよ」
何が?

「既に貴方の無実だって証明されています。それを話しに此所へ来たんですから」
「……。」

「鈴原さん宅の冷蔵庫に、牛乳がありますよね。その中から、睡眠薬が見つかりました。」

「………そうですか」

あくまでも仮定として考えてはいたけど。
まじかー、と背中を背もたれへと預ける。

「鈴原さん、もしかして愛用のコップとかあります?」

「愛用ってわけではなく、基本私しか使わないのなら。ネコの絵柄付きの」
「そこからも睡眠薬が検出されました。それとね、鈴原さん宅の各部屋から一つずつ、隠しカメラが見つかりましたよ。中身(データ)は抜かれていましたが」

「隠し、カメラ」

…まじですか。

「えぇ」
「設置した人とかって」「いぃえぇ、残念ながら」

判明していません、と首を振る渡貫刑事。

隠しカメラ。
…さすがに予想していなかった。
各部屋に設置されていた、ということは。
…中身が無くて助かった、と思う。

いや、でもカメラを仕掛けた人は私の家についてある程度は把握している、そういうことか。

つまり、私が虐待されていることも、きっと知られている。

盛大な溜め息をつきたくなる。

…それは、まずいな。

あまり人に知られたくは、ない。