重なる平行線

「そろそろ連絡来ると思う…会いたいなら別だけど。帰った方が良いよ。そっちの津坂…、くん、も」

「「…」」

どうする?と横目で水貴に訊ねる津坂。
互いに顔を見合わせて吟味中。
そんな男子二人の背中から、ひょいと白髪交じりの頭が見えた。
「……ぁ。」

思わず声を漏れた。

「…じゃ、俺達帰って「なぁに、そこに座ったままで結構ですよぅ」
突然肩を叩かれガバッと後ろを振り向く水貴。

…連絡するって言ってた癖に。
尾(つ)けられてたかな。
「いやいや、そう警戒なさらないで。取って喰いやしませんよぉ。ねぇ、鈴原さァん」

なはは、と笑って再度水貴の肩をぽんぽん、と叩く。
水貴、顔ひきつってるよ。

「…どうもこんばんわ。連絡するって言ってませんでしたっけぇ。…渡貫さん」
極上の微笑みで返してみた。

何なんだこのオッサン、という目(×2)が向けられてきたので、溜め息と共に簡潔に答える。

「…刑事さんだよ」