重なる平行線

…まぁ、当事者は私だし。
最後の一口を食べ終えてから、口を開く。

「…昨日、水貴達と別れてから普通に帰宅して就寝。その時は両親共に健在だったよ。
で、朝起きてリビングに行ったら父親の鈴原秋人が惨殺遺体として殺されているのを発見。死因は多量の出血によるショック死。凶器は多分、刃物。
殺された後にもやたらに切られた跡があることから、警察は猟奇殺人として考えている。
家具とか倒れてて、誰かが争った形跡があったから、犯行はリビングで行われたと思う」

吸って吐いて。
また吸って。

言葉を、紡ぐ。

「鈴原秋人の遺体を見つけてから母親の鈴原綾美も探したけど、未だ行方は不明。
ただ、鈴原綾美の部屋に何かの赤い、まぁ、血だろうね。が付着してたから、何かあったんじゃない?というわけで、警察にお電話。
それで警察署まで連れていかれて、事情聴取、もとい取り調べを受け終わって」

今に至る。

そう締めくくった。

一気に喋ったから喉渇いた…。
コップに口をつけながら、二人の反応を見る。
津坂は、ひきつった顔で食べ終えた皿を眺めている。
水貴はというと、テーブルに目線を落としてじっとしていた。私の話した言葉を脳内でまとめてでもいるんだろう。
ついでに、皿も空になっている。
聞きながら食べてたらしい。