重なる平行線

「そうだねー。これは私の我が儘だよ。裕一君一家を、壊したくないし」

『壊れへんよ、させへん』

「…だから、私といても碌(ろく)なことないって。それに私は一人で暮らしたいの」

『……。金はどうするんや。』

「貯金はあるし、バイトする」

『子供一人で生活するんか』

「上手く遣り繰りするさ。人間やってみなきゃわかんないよ?空を飛びたいと思ったからジェイソン兄弟は飛行機を作ったんだし。凄くね?行動力抜群じゃね?あれジェイソンで合ってたっけ」

『お前は話を意図的に逸らす癖があるな。昔から』

「餓鬼の頃からの処世術ですもの」

『阿呆か』

「違うよ社会不適合者だよ」

『……。』

「私は他人と暮らさない。親戚でも。私は一人暮らしをしてみたかったの。ただそれだけだよ」

『……。』

「誰にも干渉されずに一人で暮らすのが餓鬼からの夢だった。」

『一人で生きるゆーんか』

「一人で生きるのと一人で暮らすのは違う気がするけどね。自分のことは自分でする。」

『そんな軽く言える程甘ないで』

「だろうね。…思い出した、ジェイソンじゃなくてライト兄弟だ」