重なる平行線

『………ッ』

「理想論は所詮理想だよ。押しつけは止めてほしい。
まぁ、黙認してくれて、ありがとう。別に嫌味じゃなくてね」

『美月、お前は……、……………。』

「……………。桜って今中学1年生だっけ。潤は小学五年生か。富美子さんのオネーサンの娘さん達、……何だっけ、再従姉妹(はとこ)?小学六年と三年だっけ?」

『…そう、や。』

「うわー、今更だけど、親戚の子供達の中で私最年長なんだね。数年後にお年玉せびられたらどうしよう。」

『………。』

「にしても、女の子しかいないね。これも今更かな。」

『香月が』

「………。」

『香月をいれたら、男一人いるやろ。』

「いたらでしょう。香月はもういないよ」

『…………。』

「…………。」

『美月、一緒に住まんか』

「………。」

『学費も出す。生活も心配せんでえぇ。富美子も歓迎する言うとる。ななみも喜ぶやろ』

「…あはは、面白いこと言うねぇ。富美子さんとのラビュラビュ生活を邪魔するわけないじゃん」

『邪魔やないわ』

「裕一君。…ななみちゃんがどうなっても知らないよ?」

『――…』

「私ね、中途半端に壊れてるんだー。軽い社会不適合者っつーのかな」

『……』

「…虐待された子供は虐待を繰り返すことが多い。これは本当だと思うよ?子供が笑ってるのを見ると、苛々するの。自分でも何するか分からない」

『……俺が見張っとる。そんなことさせへん』

「……強情だなぁ裕一君」

『お前やろ、強情なんは』