重なる平行線

『そういや美月、葬式とかしないのか?』

「ん…あぁ。した方が良いか、な。よくわからないから、準備とか手続きとか諸々は親戚に丸ごと任せちゃってる。」

『そっか。そういうことは大人に任せていいんじゃないか。子供なんだし。
…いつするんだ?』

「明後日だってー」

答えながら、他人事だなぁと思う。

『俺も行こうか』

肯定文で優しく問うてくる。

「―ううん、大丈夫。」

きっと、私は。
…して、しまうから。

多分、水貴も。

「第一、水貴が来たら隠し子じゃないかって面倒臭いことになるだろし」

あははと笑いながら茶化した。

『…分かった』

しっかりとした返事だった。

『「……」』

暫しの沈黙。

会話の余韻に浸る。

それは決して気まずいというものではなく。自習中で一息ついた時に、誰かが会話している、その空気に耳を傾けるのと似ている。
…私の語学力ではこの喩えが精一杯。