重なる平行線


『そういやクローン女』
「何だいもうひとりの僕」

『遊○王かよ。あれルール知らない癖してかっけーカード集めてたりしたなぁ…。
じゃなくて、あの陰湿嫌がらせ?写真の件あっただろ。何か進展あったか?』

いつもの7時前のニュースあるだろ。今日の朝の星座占い、お前何位だった?…なノリで訊いてきた。

コイツは占いに興味無さそうだけど。

「ん…?あぁ、あれね。進展はないけど気づいたことはある、かな。…そうだ水貴、あの写真に指紋つけちゃったでしょ。」
渡貫刑事が神妙な顔になってたよー、と足を伸ばしながら付け加える。

ついでにぼふっと、クッションの上に頭を落とした。


『…あー。だからあの妖怪中年化け糞狸、俺のとこに…』

受話器の向こうから忌々しく舌を打つのが聞こえた。

「もう渡貫さん、接触してきたんだ。早いなーさすが刑事さん」

『…お前、俺の名前ばらしただろ』

ちっ。ばれてやがる。

「どうしてそんなことを訊くんだい?わけがわからないよ」

『まどマギネタでごまかしてんじゃねー。犯人はお前だろ。米花町に帰れ。そして名探偵K少年に逮捕されてしまえバーロー』

「あら嫌だ。人を疑うなんて水貴ちゃんどうかしてるザマス。そんな坊やに育てた覚えはなくってよ、ママン悲しい。グスンずびすび」

しらを切りながら容疑を肯定するという下らない技を披露してみた。
ついでに片手を頬に添えて小首も傾げる。

大した意味はないよ。


『だーれがママンだ。てめーに育てられた覚えは無ぇ。
あと坊やって言うの止めろ。あの妖怪狸思いだして腹立つ』

坊やって言われたのか。

まぁ別に良いんだけどさ、と呟く水貴。

本当にどうでも良さそうな口振りだった。