重なる平行線

「んー､うん｡売れ行き上々､みたいだな!やっぱ若くて可愛い娘はいいなぁ!!」
ばしばし頭を叩かれる｡

止めろやぁ!

…とか口には出さずに「あははっ､そりゃどうも」と笑って受け流した｡

「こりゃ明日から嬢ちゃん目当ての野郎が殺到しちまうなぁ」
「いやいや､それはないですよ」


「客から愛の告白されたらどうすんだ!?」

ガシガシ頭を撫でられ､いやだから止めれ｡
「無いですよぅ｡未だに中学生とかに間違われるんですから｡私を好きになる人なんて基本ﾛﾘｺﾝか変態さんですよ」
実際今までにそれで苦い思ひ出があったり｡
本当は小学生に間違われることが結構ある｡
身長で年齢を判断する人なんて死ねば良いと思､げふんげふん｡

「だとよ真拡」
「何で俺にふるんスか」
頭に巻いていたﾀｵﾙを外すのを止めて、店長の無茶ぶりにも答える先輩｡
偉いなぁ、と(心的に)一歩退いて感心してみた｡