「ここで…奴らを仕留めたら、母さんの魂…

取り返せるかな?」

奏が立ち上がり、言う。

「魂は異世界にあるはずだ。

取り返すのは難しい。」

幸大が言う。

「でも…可能性はあるだろ!!」


ガシャッ、

ガシャッ、

奏はフェンスを乗り越え、

「うあぁぁぁぁ!」


タンッ、

魔族に向かって跳ぶ。

「あああぁぁぁ!」

バキッ、

魔族を殴る。

「!?」

ドウンッ、

地面に叩きつけられた。


「人間が魔族に逆らうな!!」

別の魔族が後ろから奏を叩き落とす。

ドゴンッ、

地面に叩きつけられた。

「はぁぁぁ!」

柚葉が魔族に向かっていた。

「空も飛べぬ愚か者が…」

ガッ、

ドゴンッ、

柚葉も地面に叩きつけられた。


「沙耶、魔法で安全に下まで降りれるか?」

「できる。」


ブワッ、

風に包まれて下に降りた。

「奏、柚葉!」

「くっそ!」

「まだ、平気よ。」

二人が言う。


「この数じゃ、不利だ。

逃げよう。」

史郎が言う。

「逃がすと思うか?」

魔族が言う。

「逃げる気なんかねぇ!

母さんの魂を返せ!」

奏が言う。

「もしかして、不滅の魂を作ったのは貴様か?

あの魂を食えなくて困っていたんだ。」

魔族が言う。

「それを作った奴はこの場にはいない。」

幸大が言う。