それから大分時が過ぎて


クリスマス


学園は12月20日から1月31日までは休みの生徒にとっては嬉しい休み。


休みが長い理由は不明。


だが、幸大たちは学園に来ていた。



総合学科教室


「暇だな。」

幸大が呟く。

「じゃあ何かしよーぜ?」

奏が言う。

「雪があったら遊べるんですけどね。」

水瀬が言う。

「私は寒いの嫌よ。」

柚葉が言う。

「同感。」

沙耶が言う。

「しかし、学園は暖房があるから良いよな。」

史郎が言う。

「寮は冷暖房がまったく備わってないもんね。」

結衣が言う。


「まぁ、休みの日に学園に来るってのもな…」

知也が言う。

「って言うか、幸大や史郎はクリスマスなのにデートとかしないのか?」

知也が訊く。

「知也が一人だと寂しいと思ってな。」

「俺達は友達思いだからな。」

幸大と史郎が言う。

「お、お前ら…

感動だ。」


ドゴーンッ、

「!?」

爆発音。

「何かあったのか?」

史郎が訊く。

「行ってみようぜ。」

知也が駆け出す。


「屋上なら学園を見渡せるぞ。」

幸大が言う。



屋上


「な、まさか、

嘘だろ?

何で…」

奏が動揺し、息が荒くなる。

「…!」

柚葉が拳を堅く握る。


「何で…魔族が…」

奏が膝から崩れ落ちる。


学園の校舎の周りにはたくさんの魔族がいた。

空を飛ぶもの、地を闊歩するもの。

そして、教師を襲うもの。