『では、決勝戦…

レディ…

ゴー!』


タッ、



相手が動き出す。


「マジかよ。」

史郎と知也の前には男の盗賊。

知也が嫌がる。


ババッ、

沙耶と水瀬の前には戦士と武闘家。

「苦手な相手ですね…」

水瀬が困る。



「うわっ!?」

「不味いわね…」


奏と柚葉が魔法使いのグラビドンフィールドに捕まる。



結衣の前には剣を構えた僧侶。

「剣の使い手であり僧侶学科に所属している方がいると聞いてましたけど…

噂通り強そうですね。」

結衣が剣を構えた。


そして、


「おいおい。

総合学科を相手に全学科が一人ずつ、5人も取り囲むなんてな。」

幸大は囲まれていた。


「本当は5人でも足りないぐらいだ。

貴様がこのチームの要だろ?

まぁ、じきにお前の仲間は負け、10対1になるがな。」



相手の言う通り皆、苦戦していた。


「ああ。

よく調べてんだな。

苦手分野をしっかり捉えてる。」

「ああ。

しかし、総合学科の2人の力は予想外だったが、

片方はキレなきゃ本気を出さないし、片方は女相手じゃなきゃダメ。

これだけ弱点があれば楽勝だ。」

「なぁ、お前らは本気を出してるのか?」

「ああ。

例え総合学科が中心のチームだろうと決勝戦にきた。

誰が相手でも決勝戦に来るほどの実力者。

本気を出して全力で叩き潰す。」