時が過ぎ

休み明け



昼休みにいつものメンバーがいつもの場所にいた。

「で、こいつは何やってんだ?」

奏が必死に問題を解く知也を指差す。

「夏休みの宿題。」

幸大が言う。

「終わってなかったんですか?」

水瀬が言う。

「夏休みは遊びまくったらしい。」

「おい!

見てないで手伝ってくれよ…

友達だろ?」

知也が言う。

「宿題ってのは自分でやってこそ意味があるんだ。

俺は親友のお前を見捨てたくはないがそれではお前のためにはならない。

カワイイ子には旅をさせるが如く、俺は心を鬼にして手伝わないという洗濯をしたんだ。」

幸大しれっと言う。



「オーッス!」

史郎が結衣を引き連れて入ってくる。

「どうした?

忘れ物か?」

幸大が訊く。

「違うぜ。

これを見よ!」

バンッ、

机に叩きつけられたのは一枚の紙。


「『校内チームバトル』って何ですか?」

水瀬が言う。

「毎年やってる学園祭のイベントだ。」

奏が言う。

「そう。

毎年、学園祭のメインイベントともなっているこの行事!

各チーム10人以内でチームを構成し、他のチームと戦闘を繰り広げる!


もちろん、チームバトルの前にはゲーム形式の予選も用意され、

見るのも参加するのも、最高に面白いイベントだ!」

史郎が力説する。