「先輩、私の髪もお願いします。」


「水瀬の髪は柚葉と違ってふわっとしてるな。

パーマでもない感じだな。」


「生まれつきです。

寝癖もすんごい時がありますよ〜。

特にお風呂に入ってすぐに寝た時とかは…地獄です。」



「幸大、私の髪も頼む。」

奏が言う。


「奏はショートでピンッと立つよな。」

「ああ。

だから寝癖で真ん中が真上に立ったことがある。」





「私も。」

沙耶が言う。


「沙耶もショートだけどスッとしてるな。

寝癖とかは?」

「ない。」

「へぇ。」





その後、全員が湯船に入った。



「ちょっと近づきすぎじゃないか?」

「良いだろ、べつに。」

奏が言う。

「せっかく広いのに…」

「兄様は私たちとくっつくのが嫌なのかしら?」


「そうではなく…」

「…。」

ピトッ、


沙耶が密着する。


「いや、色々と問題が…」

「先輩も男性ですからね〜

えへっ。」


むにっ。


「お…お前…」




こうして賑やかなバスタイムは過ぎていった。