翌日

昼休み

総合学科教室


「幸大、来たぜ。」

「兄様、お邪魔します。」

「先輩、いますか?」


いつもの3人がやってくる。

「いつもお前らは賑やかだな。」

史郎が言う。


「史郎は彼女と一緒じゃないのか?」

知也が言う。

「あいつは法事で休みなんだよ。

だからたまにはお前らと一緒に飯を喰おうかと思ってな。」


「いつも思うが、彼女も呼んでここで喰えば良いだろ?」

幸大が言う。

「俺は良いが、はっきり言って見てる方が恥ずかしくなるぞ?」


「どんなプレイしてんだよ!!」

知也がツッコミを入れる。


ガラッ、


メンバーが揃い、本来なら開くことのない教室のドアが開く。


「…。」

沙耶が入ってきた。

「沙耶。

来たのか。」

「知り合いか?」

奏が訊く。

「ああ。

昨日からな。


魔法使い学科1年の沙耶。

口数が少なく無表情。


それから、字が書けないらしい。」


「よろしく。」

沙耶が言う。



「で、俺に用事か?」


「…(スッ)」

何かの包みを差し出す。

「開けて良いのか?」

「…(コクッ。)」


幸大が中を見る。

「弁当?」

「昨日の御礼。」

「…そうか。

お前も俺達と一緒に食おうぜ?」