テストが近づいたある日の昼休み


「さて。」

史郎が教室を出る。


「チッ、あいつはまた戦士学科の彼女の所か…」

知也が妬む。


「ま、1年の時からだから今さらだろ。」

幸大が言う。


「お前もな。」

知也が言う。


「幸大、待たせたな。」

奏が教室にくる。


「兄様、お待たせしました。」

柚葉も一緒だ。


「まったく。

これだから、」

知也が言う。

「なんだったら、お前を残して他の場所に行くけど?」

幸大が言う。


「じ、じょーだんだよ。

幸大は俺を見捨てないよな?」

知也が言う。

「…。」

「何か言ってくれよ!!」

「先輩!」

水瀬が入ってくる。

「いつのまにか増えてたからびっくりしたぜ。」

知也が言う。


「まぁ、俺だって予想外だったけどさ。」


幸大が言う。

「先輩、前から訊きたかったんですけど、先輩の力って何なんですか?」

水瀬が幸大に訊く。


「ああ。

まぁ、退魔師かな?

陰陽師の理論を組み込んでるけど、陰陽師みたいな占いは俺にはできないからな。」


「へぇ。

先輩ってすごいですね。」


「まぁな。」