異世界


「な…何だ、ここ!?」

「ここが、異世界?」

史郎と知也が言う。


「…おそらく異世界でも特殊な場所ってことだろ?

魔族の『城』。」


幸大たちが目にしたのは巨大な西洋式の城。


「何か黒い霧が…」

奏が言う。

「きっと、動物とかが近づかないようにしてるのよ。」

柚葉が言う。

「ああ、猫避けのペットボトルと同じですね。」

水瀬が言う。

「…来る。」

沙耶が魔族の気配を感知した。


『何だ貴様ら?』

『魔族の城に近づく者は抹殺する。』


三体の魔族が襲いかかる。


「邪魔だ。

『金』」

ザシュッ、

「ぶっ飛べ!」

ドゴッ、

「消えなさい。」

スパッ、


魔族は幸大、奏、柚葉により塵になった。

「幸大たちは魂探しに専念してくれ。

魔族は俺たちが。」

史郎が言う。


「何言ってんだよ。

皆で行こうぜ?」

奏が言う。

「そうよ。

それに、多分、魂はラスボス級の奴が持ってるわ。

最上階でね。

だから皆で行っても変わらないわ。」

柚葉が言う。


「だそうだ。

じゃあ、行くぞ。」


ガコンッ、

幸大たちは重い扉を開き、城に入った。