翌日

学園の敷地内、特別区域

ゲート前



「お前ら、準備は良いか?」

摩天楼が言う。

「ああ。」

幸大が言う。

「これで、母さんを…」

奏が言う。

「やっと…ね。」

柚葉が言う。

「何か緊張してきました…」

水瀬が言う。

「…大丈夫。

幸大がいるから。」

沙耶が言う。


「わ、私、足手まといになりそうですね…」

真琴が言う。

「いや、真琴ちゃんがいれば俺はそれだけで何倍も強くなれるよ。」

知也が言う。

「しー君、ハンカチ持った?

ティッシュは?

それから絆創膏とか念のための包帯とか…」

結衣が言う。

「どれも持ってない。

結衣が持ってれば必要ないだろ?

俺は結衣を頼りにしてるし。」

史郎が言う。




「イチャつくのはここに帰って来てからにしろ。

もう一度確認するぞ?

お前らの役目は魔族の討伐だ。

できれば全滅。

できなくとも、魔族の数を減らせ。」

「ああ。」


「それから、お前らの個人的役目で、魂の回収、だろ?」

摩天楼が言う。

「ああ。」


「ゲートは魔族の本拠近くに繋げてある。


ゲートは開いたままだ。

帰りは来た場所を戻れば良い。」