「ここは?」

幸大が目を覚ます。

「学園の敷地内の裏山。

さっきと同じ場所だ。」

奏が言う。

「何で…奏が膝枕を?」

「じゃんけんで勝ったからだ。」

「そういう意味じゃ…」

「兄様は気絶したのよ。

大丈夫?」

「そうか、あいつに歯が立たなかったんだよな。」

幸大が言う。

「先輩だって凄かったですよ?」

「それでも、あいつには勝てなかった。」

「その通り。

でも、幸大は今、勝てないって思ってるの?」

沙耶が言う。

「そう思ってたら今ごろ泣いてるって。」


「幸大!

って膝枕をしてるし!!」

知也が言う。

「羨ましいぞこの野郎!!」

「と、知也先輩、落ち着いてください!!」

「これが落ち着いていられるわけが…」

「あ、後で私がしてあげますから。」

真琴が言う。

「今がいい!!」

「い、今ですか?

し、しょーがないですね。」




「幸大、平気か?

って…2人して何をしてんだよ。」

史郎が言う。

「しー君、どうぞ。」

結衣が正座して足をポンポンと叩く。

「いや…恥ずかしいから…」

「どうぞ?」

「だから…」

「ど・う・ぞ?」

「…はい。」