「そう言えばそろそろ学園祭の時期だよな。」

奏が言う。

「ああ。

今年は何やんだろうな…」

幸大が言う。


ガラッ、

教室の扉が開く。

「悪いがお前らに学園祭はない。」

教室に入ってきた男が言う。

「あ…

お前は!?」

幸大が言う。

「よぉ。

…あれ?

女子が一人増えてるな。」

真琴を見る。

「俺の彼女です。」

知也が言う。

「幸大…こいつ誰?」

奏が言う。

「ああ、そうか。

奏と柚葉はあの時怪我して倒れてたんだよな。」

幸大が言う。



「自己紹介しとくか。

俺は、魔法学園の教師だ。

よろしく。」

男が言う。

「は?

自己紹介って言うからには名前くらい言えよ。」

幸大が言う。

「それは秘密だ。


そうだな…俺のことは『摩天楼』と呼んでもらおうか。」

「で、学園祭がないってどういうことだ?」


「お前らには、修行してもらう。」

「はい?」

「お前らには今度の春休みに異世界に行ってもらう。」

「春休み?

半年以上あるじゃん!?」

奏が言う。

「異世界に行って何をしろって言うのかしら?」

柚葉が言う。

「魔族の討伐だ。」

「「…!?」」

奏と柚葉が驚く。


「詳しく聞かせろ。」

幸大が言う。