「じゃあキャンプなんてどうですか?」

水瀬が言う。

「おお、楽しそうじゃん。」

知也が言う。

「知也先輩はキャンプがお好きなんですか?」

真琴が訊く。

「まぁ、アウトドア系は好きだよ。

真琴ちゃんは?」

「私はキャンプとかは言ったことないので…

その、両親がキャンプとかは苦手だとか…」


「確かに火興しとかは私もできないわ。」

柚葉が言う。

「でもよ、近くにキャンプ場なんかあったか?」

史郎が言う。

「確か、ちょっと行った山の方の河原は安くて良い場所だぜ?」


「じゃあキャンプで決まりね。」

結衣が言う。

「沙耶はキャンプとかは初めてか?」

「…(コクッ)」



「道具は?」

史郎が言う。

「アウトドアの一式は俺が持ってるからさ、

テントが必要だな。


俺の持ってるやつが8人用でさ。

それを女の子のテントにして俺達3人のテント、誰か持ってない?」

知也が言う。

「確か俺んちにあった。

5人用だったはず。」

幸大が言う。


「ああ、アレか。

子供の頃に柚葉と幸大と一緒に庭で建ててもらって泊まった…」

「ああ。

確か、まだ使えるはずだ。」


「じゃあ、道具は知也と幸大に任せて俺達は食料とかだよな。」

「荷物は多いから史郎は俺達を手伝えよ…」

知也が言う。

「だったら私も手伝うぜ?

力だけが取り柄だしな。」

奏が言う。