総合学科教室


「よっしゃあ!」

知也が配当金を手にして喜ぶ。


「やったな、幸大。」

奏が言う。


「取り合えず腹が減ったな。」

幸大が言う。

「ふっふっふ。


これを見るんだな。」

史郎が購買のパンを見せる。


「こ、これは、購買の人気商品、カツサンド、焼きそばパン、ミックスサンド!?


しかもこの数…

史郎、これはいったい!?」

知也が大げさに言う。


「幸大が戦っているうちに購買に行って買ってきたのさ。」

史郎が言う。


「さぁ、俺の奢りだ。

食べてくれ!」

史郎が言う。


「史郎は食わないのか?」

教室を出ようとする史郎に幸大が言う。


「俺は、彼女の元へ、この貢ぎ物を持っていくのさ。

さらばだ!」


いなくなる。



「ちぇっ、良いよな、史郎は。」

知也が言う。


「まったくだ。

羨ましい限りだ。」

幸大が同意する。


「こ、幸大には私が、い、いるだろ…」


噛みながらも奏が言う。

「…あ、ああ。」

幸大がぎこちなくなる。


「兄様には僕もいます!」


奏と幸大の間に柚葉が入る。


「…そうだな。」


「なぁなぁ、柚葉ちゃんの左腕のブレスレットって何かのおまじない?

幸大の手の甲と同じマークがあるけど…」

知也が言う。