「そうか。

なら貴様らの魂を食おうか。」


魔族が言う。

「逃がしてくれない。

なら仕方ない。

叩きのめす!!」

幸大が魔族に一撃を入れた。

ドウンッ、

「ガハッ!?」

「とは言ったものの、不味いな。

この数だ。」

幸大が刀身のない刀を構えた。

「オラァッ!」

ドゴンッ、

幸大が刀を使わずに殴る。


「はぁぁぁ!」

奏が魔族へと走っていく。

「馬鹿!

危ない!」


ゴウッ、

魔族の魔法が真上から奏を狙った。


ドゴンッ、



「う…うぁ、」

奏が倒れた。

「奏さん!!」

奏を狙った第二波の攻撃に柚葉が飛び出した。

ドゴンッ、

「あ…が…」

柚葉も倒れた。


「水瀬、来い。」

幸大は水瀬の手を引っ張りながら奏と柚葉のもとへ行く。


「水瀬、こいつらの回復を頼む。」

「はい。」

幸大は周囲に五枚の札を置く。


「『臨兵闘者皆陣烈在前』」

ボウッ、

札を頂点に五角形の結界ができる。

「結界の中なら安全だ。

治療に専念してくれ。」


幸大は結界から出た。


「幸大、こいつら強すぎる!!」

「お前らは全力で沙耶を守れ。

沙耶は全力で敵を滅殺しろ。」


「わかった。」

沙耶が頷く。