ヒュッ、


魔法使いを捕まえた。


「こっちに来な!」

魔法使いを引っ張る。


グンッ、


「五行。

『金』」


普通の刀になる。


引っ張った惰性でこちらに飛んできた魔法使いが斬れるように構えた。


「こ、降参する!」


フッ、


ドサッ、


魔法使いが斬れる瞬間。

刀身は消えた。



「あとは、お前だ。」


僧侶に向かって歩き出す。


近づいた。


「こ、降参です!」


僧侶が土下座をした。



「…悪いな。


俺の、勝ちだ。」


辺りは呆然した生徒のせいでと静まる。


「兄様!

かっこよかったです!」


柚葉が駆け寄る。


「やっぱ、幸大は強いよなぁ。」

奏が鞘を渡しながら言う。


「いやー、圧勝だったな。」

知也が言う。


「賭け金の配当もかなりの額だぜ?」


「待った。」

敵の武闘家が声をかける。


「ん?」

「勝ったら言うことを聞くって約束じゃん。

何か言えよ。」


「…べつに、いいや。」

幸大が言う。


「な!?」


「だって、

落ちこぼれな総合学科の俺に惨敗した、

雑魚で落ちこぼれな奴らにそんなことをしたら可哀想だからな。」

幸大が笑いながら言い教室に向かった。