それは春休みの二週間前のことだった。
部活終わりの帰り道…
「ねぇ、留知亜(るちあ)。最近、うち考えたことがあるんだ。」
「何?急に。」
「あのさぁ。留知亜って最近、転校して来た千葉雅也(ちばまさや)のこと好き?」
「なんで…」
「いやっ。カッコイいって言ってから何か進展があったのかなぁと思って。」
「何にもあるわけないじゃん。」
「だから、うち。あんたの恋、応援しようかなとおもって。」
「はぁ、あたし好きなんて言った?」
「言ってるよ。だって、顔に書いてあるもん。千葉雅也がすきですって。」
「そんなこと、ないと思うけど…」
「っで、あんた中3デビューしてみない?」
「中3デビュー?」
「そう。雅也にすがれそうな女になるの。」
「どうやって?」
「どうやってって、決まってるじゃん。ダイエットにスキンケア、スポーツだってちゃんとできるようにするのよ。」
「そんなこと、私にできるの?」
「大丈夫だって。あたしがサポートするからさぁ。それじゃあ、明日朝6時海台公園に集合ね。」
「ちょっと、待ってよ。」

ってなわけで私は、中3デビューすることになったのです。
大丈夫かな?夏希がサポートするって言ったけど絶対に無理な気がする。