「今日は目玉焼きですね。」
「お前それしか作れないだろ。」
「へ?ちゃんとカレーも作れます。」

目玉焼きの乗せたお皿をトンッと机の上に置く海里。

「圭太帰るの何時?」
「7時。」
「晩御飯の予定は?」
「同僚と食って帰る。お前はお前の飯を作って食べてろ。」

圭太はパンを齧りながら言う。

「へっ自分だけ外食かよ。」
「うっせー。」

*

ご飯も食べ終わり海里は玄関に行き靴を履く。

「なぁ。」
「ん?」
「…学校楽しいか?」

圭太が聞くのは珍しかった。

「うん。楽しいよ。」

海里は苦笑いで圭太に手を振り出て行った。
でも本当は海里にとっての学校は…









残酷なものだった。