母親の再婚で、

お兄ちゃんができた。

5歳のとき。



「初めまして。

よろしくね。」

そう言って、笑ったあなた。

少し怖いと感じた私は

宝物のクマをギュッと抱きしめた。

あなたは、首をかしげ、

「お友達?」

そう聞いた。

そっとうなずいた私に

「僕もお友達になりたいな」

と言い、クマの頭をなでたあなた。

「クマちゃん、なんて言ってる?」

この人なら、大丈夫。

何故だかそう感じた。

「いいよ、だって。」

「そっか」

満面の笑みのあなたは

私のお兄ちゃん。