少し昔の話……

その日は雨が激しく降る夜だった。


一人の男が仕事を終え、自宅に帰ってきた。

「ひどい雨だ。早く暖まりたいもんだ」

そうつぶやきながら玄関へとかけあがっていく。

そしてポストの中に手紙がないか探っている。

手紙はなかったが代わりに小さな小包が入っていた。


「……………?」

男は不審に思った。

何か通販で頼んだ覚えもなく、友人からプレゼントを送ったとの連絡もなかったからだ。


それに差出人の住所や名前が書いていない。

男はますます不審に思った。


そう思いながらも早く家に入りたかったので、そそくさと家へと入っていった。


ひどく雨に濡れていたため、シャワーを浴びて身体を温めることにした。